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【バイク初心者必見】タイヤの真ん中だけが減る理由と安全なコーナリングのコツ

タイヤの端まで使えていない、ショルダーのヒゲやメーカーのロゴマークが消えないこと、いわゆる「アマリング」を気にしているライダーも多いのではないでしょうか。

特に初心者の方は、「自分の走り方が間違っているのか?」「他のライダーから恥ずかしいと思われているのでは?」と不安に感じることもあるでしょう。しかし、この現象は街乗り主体のバイカーにとってごく普通の摩耗パターンであり、全く悪いことではありません。

この記事では、タイヤの真ん中だけが減る理由とそれに対する正しい認識、さらに安全で楽しいコーナリングを実現するためのテクニックを詳しく解説します。この記事を読むことで、タイヤの摩耗についての不安を解消し、より自信を持ってバイクライフを楽しむための知識を得られるでしょう。

タイヤの真ん中だけが減るのは普通のこと

タイヤの真ん中だけが減って、両サイドが新品状態…。そんな状態を「アマリング」と呼び、一部からは揶揄の対象とされることもあるようです。しかし、街乗りが中心の初心者ライダーにとっては、むしろ自然な摩耗パターンと言えるでしょう。

ここでは、タイヤの真ん中だけが減る原因とその仕組みを解説していきます。

街乗りバイカーの多くが経験する自然な摩耗パターン

街乗り中心のバイクでは、タイヤの真ん中だけが減る現象は非常によく見られます。これは、直進走行が多いことと、コーナリング時にバイクを大きく傾ける機会が少ないことが主な原因です。

街乗りでは信号や渋滞などで停止と発進を繰り返すことが多く、どうしても直進走行がメインになります。直線走行ではバイクが立っている状態が続くため、タイヤの中央部分に荷重が集中するのです。交通量の多い街中の道路では、車体を大きく傾けてコーナリングすることは、安全上むしろ避けるべきです。

街乗り中心のライダーにとって、タイヤの真ん中だけが減るのは安全運転を心がけている証拠とも言えるでしょう。

「アマリング」が恥ずかしいと思っているのは初心者だけ

「アマリング」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは、タイヤの端がほとんど使われず、端にキレイな輪っかが付いたように見える状態を指します。この状態を恥ずかしいと感じるライダーもいますが、それは初心者が抱きがちな誤解です。本当の熟練ライダーほど、そのことを理解しているはずです。

アマリングは、サーキット走行やレースでタイヤを極限まで使い切る場合を除いて、一般的な公道走行では自然に発生するものです。むしろ、公道でアマリングが全くない状態は、危険な走行をしている可能性を疑うべきでしょう。

通勤や街乗りが中心のライダーであれば、タイヤの端までしっかり使う場面は少なく、アマリング状態になるのは当然です。コーナリングを極めることが目的でない限り、アマリングを気にする必要はありません。むしろ、タイヤの中央がしっかりと摩耗していることは、バイクを安全に使いこなしている証拠とも言えます。

タイヤ中央が摩耗する原因と仕組み

タイヤ中央の摩耗は、主に直進走行時の荷重と摩擦によって発生します。

バイクの重量は、主にタイヤの接地面を通して路面に伝わります。直進走行時は荷重がタイヤの中央部分に集中するため、中央部分がより多くの摩擦を受け、摩耗が進行するのです。そのため、街乗り中心で直進走行が多いライダーのタイヤは、中央部分がより早く摩耗する傾向にあります。

あまりにも中央部分に摩耗が偏っている場合は、空気圧が高すぎる可能性も考えられます。適正値より高い空気圧で走行すると、タイヤの中央部分が膨らみ、さらに中央部分の摩耗が進みやすくなります。

タイヤの摩耗パターンから見えるライディングスタイル

タイヤの摩耗パターンは、ライダーのライディングスタイルを反映しています。摩耗パターンを分析することで、自分のライディングの癖や改善点を見つけることができます。

ここでは、代表的な摩耗パターンとその原因、そして改善のためのヒントを紹介します。

街乗り主体で中央が摩耗するのは安全運転の証

街乗り主体のライダーにとって、タイヤの中央が摩耗するのはごく自然な現象であり、むしろ安全運転をしている証です。街中では直線区間が多く、急激なコーナリングや高速走行を行う機会が少ないため、タイヤの中央部分が最も多く接地して摩耗するからです。

急激なコーナリングを避けることで事故のリスクを減らすことができるため、安全運転を心がけているライダーには、この摩耗パターンが現れることが多いです。ライダーにとっては、タイヤの端が摩耗しているよりも、安全に走行することが最優先です。安全運転の結果として中央摩耗が生じるのであれば、それは誇るべきことと言って良いでしょう。

サイドの減り方にコーナリング技術が表れる

タイヤのサイド部分が摩耗している場合、コーナリング技術が反映されていると考えられます。

バイクを傾けてカーブを曲がることで、タイヤのサイド部分が路面に接触し、その部分が摩耗します。ライダーが積極的にコーナリングを行っていることを示しており、技術向上の指標ともなるでしょう。

特に、サイドの摩耗が均等であれば、ライダーが左右両方向のコーナリングをバランスよく行っていることを意味します。逆に、片側だけが多く摩耗している場合は、片方のコーナリングに偏りがあるかもしれません。これは、ライディングフォームやバイクのセッティングを見直す良い機会ともなります。

片減りしている場合は曲がり方にクセがある

タイヤの片側だけが摩耗している「片減り」は、ライディングスタイルに特定のクセがあることを示している可能性があります。例えば、右折が多い場合や、特定の方向に曲がる際に力が入りすぎている場合に、このような摩耗が見られます。

片減りは、バイクのアライメントがずれている場合や、フォークの歪みなどが原因となることもあります。バイクの走行安定性に影響を与えるため、片減りを見つけたら、早めに原因を特定して対策を講じることが重要です。ただし、極端な片べりではない場合、道路の作りによる影響も考えられます。道路は水捌けを良くするため、微妙な傾斜が付けられています。街乗りメインの場合、道路の傾きによりタイヤ右側の摩耗が多くなったりします。

バイクを倒すコツ|安全なコーナリングを習得するためのステップ

タイヤの真ん中だけが減るのは決して悪いことではありませんが、車体を倒してコーナリングを決めることに憧れるライダーも多いでしょう。

安全なコーナリングの習得は、バイクライディングの基本かつ重要なスキルでもあります。以下の5つのステップを順を追って学ぶことで、安全で効率的なコーナリング技術を身につけることができるでしょう。

基本的なコーナリングフォーム「リーンウィズ」

適切なフォームを身につけることで、安全性と走行の楽しさが大幅に向上します。基本的なコーナリングフォームとして、まずは「リーンウィズ」を覚えましょう。

リーンウィズとは、バイクの傾きとライダーの上半身が同じ角度になるフォーム。以下のようなメリットがあります。

リーンウィズを習得するためのポイントは以下のとおりです。

コーナリングの練習では、まず停止したバイクの上で体を動かし、フォームのイメージを作りましょう。その際、「やりすぎかな?」と思うくらい大げさに上体や腰の位置を前後左右に動かすことがポイントです。実際の走行では、以下の手順でコーナリングを行います。

これらの基本を押さえた上で、繰り返し練習することで、安定したコーナリングフォームを習得できます。まずは見通しの良いコーナーで安全を確保しながら目線の向け方に重点を置き走行してみてください。

低速でのコーナリングの練習法

低速でのコーナリング練習は、バイクの操作技術を向上させる上で非常に重要です。この練習により、バランス感覚が養われ、高速走行時の安定性も向上します。以下に、効果的な低速コーナリングの練習方法をいくつか紹介します。

練習を行う際は、安全な場所で実施し、無理をしすぎないよう注意してください。常に心がけることとして、ニーグリップを強く意識し、下半身に力を入れることで上半身の力が抜けて安定します。

コーナリング時のバイクの挙動と適切なバンク角

コーナリング中のバイクの挙動は、主に以下の要因によって決まります。

適切なバンク角を選択することで、コーナーを安全かつスムーズに走行することができます。バンク角が浅すぎるとコーナーを曲がりきれない可能性があり、深すぎるとタイヤのグリップを失う危険性があります。

バンク角を深くする際は、以下の点に注意が必要です。

コーナリング中のバイクの挙動は、床の上で円を描いて転がるコインに似ています。自然な回転半径は速度とバンク角によって決まるため、適切な速度とバンク角を選びさえすればきれいに曲がれるのです。

スムーズにバイクを倒すコツは「視線」と「抜重」

コーナーに入る際は、曲がりたい方向の先を見ることが大切です。カーブの出口方向へ頭ごと目線を向けることで、自然とバイクが傾き、スムーズなコーナリングが可能になります。

「抜重」とは、力を抜くことで重心を移動させる方法のことです。左へ曲がる場合なら、コーナリング前は右側のステップを踏み込むようにして右わき腹辺りに重心を置きます。曲がるときにスッと力を抜き、左側のお尻のほっぺ(シートと接触している部分)辺りに重心を移動します。

スロットルワークとブレーキング

コーナリング中のスロットルワークとブレーキングは、バイクの安定性に大きく影響します。

初心者から上級者まで知っておきたいタイヤケア5つのポイント

タイヤはバイクの唯一の接地面であり、安全で快適なライディングを楽しむためには、適切なタイヤケアが不可欠です。

ここでは、初心者から上級者まで、すべてのライダーが知っておくべきタイヤケアのポイントを紹介します。

適正空気圧維持でタイヤを長持ちさせる

適正空気圧の維持は、タイヤの寿命を延ばし、バイクの性能を最大限に引き出すための重要なポイントです。

適正空気圧はタイヤの接地面積を最適化し、均一な摩耗を促進します。空気圧が低すぎると、タイヤの両端が過度に摩耗し、高すぎると中央部分が早く減ってしまいます。

空気圧は温度によっても変化します。10℃の温度変化で約1%の空気圧変動が生じるため、季節ごとの調整も必要です。夏場は空気が膨張するため、やや低めに設定するのが良いでしょう。

車両のスイングアームやシート下、説明書に記載されている推奨空気圧を参考に、定期的に空気圧をチェックし、必要に応じて調整するようにしましょう。

定期的なタイヤ点検の重要性と簡単な方法

定期的なタイヤ点検は、バイクの安全性を確保し、タイヤの寿命を延ばすための重要な習慣です。

タイヤ点検では、主に摩耗状態、空気圧、損傷の有無を確認します。摩耗状態の確認には、タイヤに設けられたスリップサイン(摩耗限界表示)を利用します。このサインが路面と同じ高さになったら、タイヤ交換の時期です。

空気圧の確認は、タイヤが冷えている状態で行うのが理想的です。走行直後は熱によって空気が膨張しているため、正確な測定ができません。出発前や、長時間駐車した後に測定するのが良いでしょう。

損傷の確認では、タイヤ表面の亀裂、異物の刺さり、膨らみなどをチェックします。これらの異常は、空気圧の低下や走行中のバースト(破裂)のリスクを高めます。

自分の走行スタイルに合ったタイヤ選び

自分の走行スタイルに合ったタイヤ選びは、バイクの性能を最大限に引き出し、安全性を高めるための重要なポイントです。

タイヤの種類は大きく分けて、スポーツ、ツーリング、ハイグリップの3種類があります。

スポーツタイヤは、峠道やワインディングを快適に走行できます。

ツーリングタイヤは、タイヤセンターが減りづらく、強度に優れたタイヤです。

ハイグリップは、サーキット走行に適したタイヤで、非常に高いグリップ力を持ちます。

適切な荷物積載で負荷を分散する

過度な重量や不適切な積載位置は、タイヤに不均等な負荷をかけ、摩耗を早めたり、バイクの操縦性を低下させたりします。リアに過度な荷物を積むとリアタイヤの摩耗が早まり、フロントの接地圧が低下して操縦性が悪化する可能性があるため注意してください。

適切な荷物積載の基本は、重心を低く、できるだけ中央に保つことです。例えば、サイドバッグを使用する場合は、左右の重量バランスを取ることが重要です。また、トップケースを使用する場合は、重い荷物は下部に、軽い荷物は上部に配置することで、バイクの安定性を保つことができます。

タイヤ交換の必要性を判断する4つの指標

タイヤは消耗品であり、定期的な交換が必要です。しかし、タイヤ交換のタイミングは、走行距離や使用状況などによって異なります。

ここでは、タイヤ交換の必要性を判断するための4つの指標を紹介します。

スリップサインの確認方法と意味

スリップサインは、タイヤ交換の必要性を判断する最も明確な指標の一つです。

スリップサインとは、タイヤの溝の底に設けられた突起物で、タイヤの摩耗限界を示します。このサインが路面と同じ高さになったら、タイヤ交換の時期です。通常、タイヤのショルダー部分(接地面の端)に「TWI」(Tread Wear Indicator)というマークがあり、そこからタイヤの中心に向かって伸びる線上にスリップサインがあります。

一般的なバイクタイヤの場合、新品時の溝の深さは約8mmですが、スリップサインが現れるのは残り0.8mm程度になったときです。この状態になると、特に雨天時のグリップ力が著しく低下し、危険です。

スリップサインが現れている場合は、速やかにタイヤを交換しましょう。

走行距離による交換の目安

一般的に、バイクタイヤの寿命は走行距離で10,000km〜20,000km程度とされています。しかし、これはあくまで目安であり、実際の交換時期は様々な要因によって変動します。例えば、ハイグリップは高性能ですが寿命が短く、ツーリングタイヤは耐久性に優れていますが、極限のグリップ力は劣ります。

また、走行環境や運転スタイルによっても大きく異なります。高速道路を多用する場合は摩耗が早くなり、市街地走行が主な場合は比較的長持ちするでしょう。急加速や急ブレーキを多用する運転スタイルも、タイヤの寿命を縮める要因となります。

タイヤの製造年月日と経年劣化の関係

タイヤは使用しなくても時間の経過とともに劣化します。ゴムの成分が空気中の酸素や紫外線、熱などの影響を受けて徐々に変質し、硬化や亀裂の原因となるのです。

タイヤの製造年月日は、タイヤのサイドウォールに4桁の数字で表示されています。例えば「1823」という表示があれば、2023年の18週目に製造されたことを意味します

一般的に、未使用でも製造から5年以上経過したタイヤは交換を検討する必要があります。また、使用開始から3年を目安に交換しましょう。

異常摩耗や損傷のチェックポイント

損傷のチェックでは、以下のポイントに注目します。

これらの異常が見られた場合、直ちにタイヤの交換を検討する必要があります。特に、膨らみや大きな亀裂は、走行中のバーストの危険性が高いため、即座の対応が求められます。

まとめ

バイクタイヤのショルダー部分が新品状態の「アマリング」は、初心者にとって決して恥ずかしいことではありません。

この記事では、タイヤの摩耗パターンから学べることや、コーナリング技術を向上させるための具体的な方法、そしてタイヤケアの重要性について詳しく解説しました。これらの知識を活用して、自信を持ってバイクライフを楽しんでください。

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