【検証】四気筒バイクはつまらない?5つの誤解と魅力を徹底解説
四気筒バイクは高回転のスムーズな走りが魅力ですが、その安定感が逆に「刺激が少ない」と捉えられることもあります。また、低速トルクの不足や燃費の悪さなど、初心者にとって乗りこなすのが難しく感じるかもしれません。とはいえ、四気筒バイクには独特のサウンドや長距離走行での快適さなど、多くの楽しみ方もあるのです。
この記事では、四気筒バイクが「つまらない」と感じられる理由を詳しく解説し、逆にその魅力を引き出す楽しみ方や、初心者におすすめのモデルも紹介します。さらに、他のエンジン形式との違いも踏まえた上で、自分に合ったバイク選びのポイントをお伝えします。
四気筒バイクの真の魅力を発見するために、ぜひ最後まで読んでみてください。
四気筒バイクに対する「つまらない」という印象には、いくつかの理由があります。以下に、よく挙げられる5つの理由を詳しく見ていきましょう。
四気筒エンジンは、単気筒や2気筒形式と比べて低回転域でのトルクが弱いという特徴があります。これはシリンダー数が多いため、エンジンが回転し始める際に動力が分散され、パワーがスムーズに発生しにくいことが原因です。単気筒エンジンは少ないシリンダーで一気にパワーを出すため、低速でも力強いトルクを感じやすいのに対し、四気筒エンジンは回転数を上げないと本領を発揮できません。
この特性から、街中のストップアンドゴーのようなシーンでは、トルクの不足感が「もたつき」や「パワー不足」として感じられることがあります。しかし、最近の四気筒エンジンは、技術の進歩により低回転域のトルクも向上しており、街乗りでも扱いやすいモデルが増えています。
四気筒エンジンは、その構造上、エンジン音が比較的静かだと言われています。これは、一部のライダーにとっては物足りなさを感じる要因となっています。四気筒エンジンは各気筒の爆発間隔が短く、音が連続的に発生するため、低音成分があまり出てきません。また、4つのシリンダーが均等に配置されていることで振動が相殺され、結果としてエンジン音が抑えられるのです。
シングルの鼓動感やツインエンジンの迫力あるサウンドに魅力を感じているライダーにとって、四気筒の静かなエンジン音は物足りなく感じる場合もあるでしょう。しかし、この「静かさ」は必ずしもデメリットではありません。実際に、多くのライダーは四気筒エンジン特有の滑らかな音質を高く評価しています。特に高回転域では、独特の甲高い音が魅力的だと感じるライダーも多いです。
バイクの四気筒エンジンは構造上、重量がかさむことが避けられません。
四気筒エンジンは、シリンダーやピストン、バルブ機構などの部品が4セット必要となるため、同排気量の単気筒や二気筒と比較して重くなります。例えば400ccクラスの場合、四気筒モデルは概ね190〜200kg前後となり、二気筒モデルの170kg前後と比べて明らかな差があります。
その結果、取り回しが難しく、初心者にはハードルが高いと感じるかもしれません。実際、停車時の押し引きや、駐輪場での取り回しで重さを実感する場面もあります。しかし、走り出してしまえば重心が安定し、直進安定性やコーナリングでの安定感が増します。また、最近のモデルでは軽量化技術が進んでおり、以前よりも扱いやすくなっています。
四気筒エンジンは構造上、燃費が良いとは言えません。シリンダーが多く、燃料を供給する回数が増えるため、どうしても消費が激しくなります。また、エンジンオイルやプラグなどの消耗品の交換も四気筒では手間がかかり、維持費が高くなる要因です。
このため、コストパフォーマンスを重視するライダーにはあまり向いていないと考えられることもあります。
四気筒エンジンは、高回転域でパワーを発揮するため、低中速域での加速感が穏やかです。そのため、即座にパワーが出る二気筒や単気筒に比べて、刺激が少ないと感じる方もいます。
しかし、高回転域までエンジンを回すことで、他の気筒数では味わえない伸びやかな加速を楽しむことができます。また、そのスムーズさは長時間のツーリングで疲れにくいというメリットにもつながります。
四気筒バイクの特性は「つまらない」と評される一方で、多くのライダーを魅了しています。その特徴的な要素を活かして楽しむことで、四気筒ならではの走行感を堪能できるでしょう。以下に、四気筒バイクの魅力と楽しみ方について詳しく解説します。
四気筒バイクの高回転域における加速フィーリングは、他のエンジン形式では味わえない特別な魅力を持っています。6000回転を超えたあたりから、エンジンは全く異なる表情を見せ始めます。特に8000回転以降では、まるでジェットエンジンのような伸びやかな加速を体感できるでしょう。この高回転域での伸び感は、ツーリングやワインディングロードでの心地よい走りを実現します。
四気筒エンジンは、振動が少ないため、長距離走行や高速巡航でも疲れにくく快適です。体に伝わる振動が少ないため、ライダーへの負担が軽減され、長時間のライディングでも集中力を維持しやすいでしょう。
単気筒や二気筒のエンジンは鼓動感があり、それが魅力でもありますが、振動が多いために長時間のライディングでは疲れを感じやすくなります。一方、四気筒エンジンのバイクは疲れにくいため、多くのツーリング好きのライダーに選ばれています。
四気筒エンジンのサウンドは、高回転域で美しい金属音のような響きを奏でます。標準状態でも8000回転を超えると、F1マシンを思わせるような伸びのある高音が特徴的で、スポーツバイクとしての存在感を主張する重要な要素となっています。
カスタマイズの面では、マフラー交換によって全く異なるキャラクターを引き出すことができます。例えば、ヨシムラやアクラポヴィッチなどのマフラーに換装することで、低音から高音まで、より表情豊かな排気音を楽しむことができるでしょう。また、豊富なカスタムパーツが市場に流通している点も魅力です。
四気筒エンジンの特徴的なスムーズさは、他のエンジンタイプと比較しても際立っています。高回転までスムーズに回ることで、加速が非常にリニアでシルキーなフィールが得られます。特に、スポーツ走行やワインディングロードでの走行を楽しむライダーには、この特性が大きな魅力となります。
例えば、信号待ちからの発進や、追い越し時の加速でも滑らかにスピードが上がり、安心感があります。エンジンのレスポンスも良く、思い通りの走りが可能です。スムーズな加速は、街乗りだけでなく、郊外の高速道路でも力を発揮するでしょう。長時間の走行でも疲れにくく、リラックスして乗ることができるのが四気筒の魅力です。
四気筒バイクの低速域での楽しみ方は、繊細なアクセルワークにあります。低回転でのトルクがやや細いため、スムーズに発進・停止するためには、アクセルワークを丁寧にコントロールしなければなりません。この繊細なアクセルワークをマスターすることで、ライディングスキル全体が向上するでしょう。アクセルを細かく調整し、クラッチワークと組み合わせることで、スムーズな発進や低速走行が可能になります。
四気筒バイクは初心者にとっても魅力的な選択肢です。以下に、初心者におすすめの四気筒バイク4選を紹介します。
ホンダCB400スーパーフォアは、四気筒バイクの魅力を凝縮した代表的なモデルです。1992年の初代から2022年の生産終了まで、30年以上にわたって進化を続けてきました。
CB400スーパーフォアは、コンパクトな車体に400ccクラスとしては大容量の18L燃料タンクを搭載し、長距離ツーリングにも対応可能な設計となっています。また、755mmという低いシート高により、幅広いライダーが扱いやすい特徴を持っています。
特に、ホンダ独自の「HYPER VTEC」システムにより、必要なときにバルブ数を切り替えて効率よくパワーを発揮できるため、街乗りでも高速走行でも快適に走れるモデルです。初心者でも扱いやすく、乗り心地の良さが評価されています。
カワサキZX-25Rは、250ccクラスながら四気筒エンジンを搭載し、高回転域でのパワフルな加速感が魅力です。
Ninja ZX-25Rは、250ccクラスでありながら15,500rpmという高回転域で最高出力を発揮し、四気筒エンジンならではの特性を活かしています。さらに、トラクションコントロールやクイックシフターなど、上位クラスのスーパースポーツバイクに搭載されるような先進的な電子制御技術も標準装備されています。街乗りだけでなくサーキット走行にも対応できるため、四気筒エンジンの魅力を存分に楽しめます。
ヤマハXJR400は、クラシックなデザインと安定した走行性能で知られています。空冷並列4気筒エンジンを搭載したネイキッドバイクで、1993年から2008年まで生産されました。
シートが低めで足つきが良く、取り回しもしやすいです。デザイン性と実用性を兼ね備えた一台です。2008年9月に生産終了となりましたが、現在でも中古市場で人気の高いモデルとなっています。
スズキGSX-S750は、ミドルクラスのネイキッドスポーツバイクで、四気筒エンジンの特性を活かしつつ扱いやすさを両立したモデルです。
GSX-S750は、GSX-Rシリーズのスーパースポーツバイクの DNA を受け継ぎながら、街乗りにも適した扱いやすさを実現しています。トラクションコントロールシステムや低回転アシスト機能を搭載し、初心者でも安心して乗ることができます。排気音も四気筒エンジン特有の心地よいサウンドで、四気筒エンジンの魅力を十分に味わえるモデルとなっています。
バイクのエンジンは気筒数によって特徴が大きく異なり、これがライディングスタイルや乗り心地に影響を与えます。四気筒、二気筒、単気筒それぞれの違いを理解することで、自分に合ったバイクを選ぶヒントが得られるでしょう。
各エンジン形式には、それぞれ独自の特性があります。
単気筒エンジンは、低速域での力強いトルクと鼓動感が特徴です。重量が軽く、メンテナンスも容易である反面、高速域での振動が大きくなります。街乗りやオフロード走行に適しています。
二気筒エンジンは、中速域でのトルクが豊かで、扱いやすい特性を持ちます。単気筒と四気筒の中間的な性格を持ち、街乗りから高速巡航まで、バランスの取れた走りを実現します。
四気筒エンジンは、高回転域での滑らかな加速と低振動が魅力です。反面、低速域でのトルクは比較的控えめとなります。長距離ツーリングや高速巡航に適しています。
バイクの選び方は、自分の走行スタイルと密接に関係します。もし街乗り中心で、通勤や近場のツーリングを快適にしたいのであれば、取り回しやすい二気筒が向いているでしょう。一方で、ツーリングや高速走行を重視する場合、四気筒の安定感とパワーを選ぶと快適です。また、単気筒はシンプルで軽量なため、ダートやアドベンチャー、オフロードに適しています。
それぞれの気筒数には以下のようなメリット・デメリットがあります。
各エンジン形式の特徴を理解し、自分にとって何が重要かを考えることが大切です。
四気筒バイクは高回転域でのスムーズな走行や独特のエンジンフィールが魅力ですが、選ぶ際にはいくつかのポイントを考慮する必要があります。ここでは、初心者でも失敗しない四気筒バイクの選び方を4つの観点から解説します。
四気筒バイクにはさまざまな排気量がありますが、一般的に、排気量が大きいほどパワーも高くなり、長距離の高速走行に適しています。250ccのモデルは軽量で取り回しが良く、街乗りに向いています。一方、400cc以上になると、高速巡航やツーリングに最適なパフォーマンスを発揮します。
四気筒バイクは一般的に二気筒や単気筒に比べて構造が複雑で、その分コストも高めです。新車で購入する場合、予算に余裕があるなら高性能なモデルを選ぶのも良いでしょうが、予算を抑えたい場合は中古車市場を検討するのも一つの手です。中古市場には、かつて人気だったモデルが安く出回っていることもあり、しっかりメンテナンスされている車両なら初心者でも安心して購入できます。購入後の維持費も含めて予算を立てましょう。
特に初心者にとって、車両の重さは重要なポイントです。四気筒バイクはエンジンの構造が複雑なため、他のエンジンより重くなる傾向があります。そのため、駐車場での取り回しや、街中での低速操作が難しいと感じるかもしれません。試乗して自分に合った重さを確認してから購入を決めると良いでしょう。
自分の好みや乗りたいスタイルに合ったデザインを選ぶことで、バイクへの愛着が深まります。主なスタイルとしては、スポーツタイプ、ネイキッドタイプ、ツアラータイプなどがあります。
スポーツタイプは、カウルで覆われたエアロダイナミックなデザインが特徴で、高速走行を重視しています。ネイキッドタイプは、エンジンなどの機械部分を露出させたデザインで、街乗りやワインディングロードでの走行を楽しむのに適しています。ツアラータイプは、長距離走行を想定した快適性重視のデザインが特徴です。
四気筒バイクは、その特性ゆえに「つまらない」と評価されがちな面もありますが、実際には多くの魅力と楽しみ方があります。高回転域でのスムーズな加速、振動の少ない快適な走行、そして独特のエンジンサウンドが四気筒エンジンの魅力を支えています。
バイクの魅力は、ただのスペックだけではなく、ライダーの心を掴む特別な何かにあります。これからバイクを選ぶ方や四気筒バイクに興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしながら特性を理解し、魅力的な一台を見つけてみてください。
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