バイク初心者でも二人乗りはできる?二人乗りする際のポイントや注意点も解説
この記事では「バイク初心者でも二人乗りはできる?」について紹介します。
他にも「バイクの二人乗りをする際のポイント」や「バイクで二人乗りする上での注意点」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、バイクの二人乗りについて理解を深めてみてください。
一般道路においてバイクの二人乗りをするには、二輪免許を取得してから1年以上が経過していることが条件です。
二輪免許取得後1年間の初心者期間では、二人乗りをすることができないので、あらかじめ注意が必要です。
具体的には、小型限定普通二輪免許を取得して1年以上が経過している場合だと、普通自動二輪免許や大型自動二輪免許を取得してから1年未満であっても二人乗りすることが可能です。(原付免許は対象外)
同様に、普通自動二輪免許取得後1年以上が経過していれば、大型自動二輪免許を取得してすぐに二人乗りができます。
しかし、免許取得から1年未満の間に免許停止などの違反があった場合には、その期間は1年の経過期間に含まれません。
二人乗りができるバイクの条件については、以下があります。
それぞれの条件について解説していきます。
バイクは、エンジンの排気量によって、二人乗りが可能なものとそうでないものに分類されます。
具体的には、以下のように分類されています。
車両区分 | 排気量 | 二人乗りの可否 |
原付一種(原付) | 50cc以下 | ✕ |
原付二種乙(小型二輪) | 51~90cc | ◯ |
原付二種甲(小型二輪) | 91~125cc | ◯ |
軽二輪(普通二輪) | 126cc~250cc | ◯ |
小型二輪(普通二輪) | 251~400cc | ◯ |
小型二輪(大型二輪) | 400cc超 | ◯ |
上記の表に示されているように、原付一種以外のバイクは、基本的に二人乗りが可能です。
しかし、二人乗りが認められるには、排気量の他にも、登録証に記載されている乗車定員、2名乗車用の装備や決められた区間など遵守すべき条件があるので、あらかじめ注意が必要です。
二人で乗ることが可能なバイクには、以下の装備が必要になります。
通常であれば、標準装備としてバイクには上記の装備を標準で備えています。
また、二人乗りの際に必要な装備がきちんと整っているかどうか不安な場合は、バイクショップやバイク販売店のスタッフに確認することが重要です。
車両の登録証に記載されている乗車定員が2名であることは、バイクで二人乗りをする際に必要な条件の一つです。
スポーツバイクやオフロードバイクの中には、1名乗車用に設計されている種類もあるので、あらかじめ注意が必要です。
実際に、1名乗車用に設計されている種類のバイクは、後部座席用のステップやシート、ベルトを追加したとしても、それだけでは二人乗りすることは禁止されています。
1名乗車用のバイクで二人乗りをしたい場合には、管轄の陸運局または運輸局にて、構造変更の申請を行い、正式に定員を2名とする手続きが必要です。
高速道路で二人乗りをする際の条件については、以下があります。
それぞれの条件について解説していきます。
高速道路でバイクを二人乗りする際には、運転者が20歳以上であることが必要です。
なお、同乗者の年齢に関する制限はありません。
例えば、16歳で普通自動二輪免許を取得し、その後3年が経過したとしても、19歳の時点では高速道路での二人乗りをすることはできません。
違反した場合、運転者は「大型自動二輪車等乗車方法違反」として扱われ、10万円以下の罰金、違反点数2点の加算、さらに12,000円の反則金が課せられます。
このように、一般道路の規定とは異なり、高速道路ではバイクの二人乗りをする際には、運転者が20歳以上であることが必要です。
高速道路でバイクの二人乗りをする際には、免許を取得してから少なくとも3年以上経過していることが必要です。
具体的には、「普通二輪免許」や「大型二輪免許」を取得してから3年以上が経過していれば、高速道路で二人乗りが許可されます。
例外として、「大型二輪免許」を取得してからの期間が3年に満たなくても、前に「普通二輪免許」または「小型限定普通二輪免許」を取得し、それを3年以上持っていた場合は、大型二輪での二人乗りすることが可能です。
しかし、高速道路での運転は高い技術と判断力が必要になるのはもちろん、「普通二輪」と「大型二輪」では車体のパワーや重量が大きく異なるため、まずは通常の道路での運転に十分慣れてから高速道路での運転することをおすすめします。
万が一違反してしまった場合は、年齢制限違反と同様のペナルティが適用されてしまいます。
バイクで二人乗りに関する規定は多岐にわたりますが、主に以下の罰則が適用されます。
定員外乗車違反
50cc以下の二人乗り、登録証記載の乗車定員を超えた乗車
違反点数1点と反則金6,000円の罰則
通行禁止違反
道路によっては、二人乗りでの通行が禁止されている区間
違反点数2点と反則金6,000円の罰則
大型自動二輪車等乗車方法違反
違反点数2点と反則金12,000円、10万円以下の罰金
大型自動二輪車等乗車方法違反に関しては、反則金に加え罰金の対象になるため、違反しないように細心の注意が必要です。
バイクには初心者マークが存在しないため、一見しただけでは免許取得からの期間が分かりにくいですが、警察官は運転者のニーグリップの状態などから初心者かどうかを見分けていることが多いです。
バイクで二人乗りする際の注意点については、以下があります。
それぞれのポイントについて解説していきます。
バイクの二人乗りをする際には、乗る人の安全と快適さを確保するためにも、余裕のあるブレーキ操作を心がけましょう。
例えば、急激な加速やブレーキ、急な方向転換などの動きは、自分自身はもちろん、同乗者にも危険が及びます。
二人乗りでの走行中はできるだけ滑らかで予測可能な操作を心がけて、ブレーキを踏むときは徐々に力を加え、加速もゆっくりと行いましょう。
また、二人乗りをすると、バイクの総重量が増すので、普段よりもブレーキの効きが悪くなります。制動距離が長くなってしまうので、前方車両との車間距離を通常よりも長く保つようにしましょう。
さらに、予期せぬ状況にも対応できるように、減速は早めに開始することによって、乗客にも安心感を与えることができます。
二人乗りの特性
安全にバイクの二人乗りをおこなう場合は、二人乗りの特性を掴むことによって、より安全に走行することにもつながります。
具体的に、バイクの二人乗りの特性については、以下があります
特性の種類 | 内容 |
加速 | 二人乗りをすると総重量が重くなることから、加速が鈍くなります。また、一人の時よりもリアタイヤに重量がかかるので、急加速をするとウイリーをしたり、フロントの接地感がなくなり、ふらつきを起こしバランスが崩れるので注意が必要です。 |
減速 | 減速時は、同乗者が前のめりに倒れやすいので、運転者はしっかりと背中でサポートしてください。しっかりとニーグリップを行い、腹筋に力を入れるようにしてください。腕の力で支えようとすると、ハンドル操作に影響がでるので注意してください。リアブレーキを強めにかける事で、リアが沈み前荷重を減らす効果があるので、二人乗りの時はフロント5,リア5でブレーキをかけることを意識してください。 |
カーブ | カーブを曲がる際に、同乗者がカーブの反対方向に体を動かしてしまうと、カーブを曲がり切れなくなることがあります。同乗者には、予めカーブで身体を動かさないように伝え、自身も意識して曲がってください。 |
右左折時 | 発進速度が鈍くなるため、右折時や優先路進入時など他車の前に入る場合は、余裕を持って進行するようにしましょう。 |
上記のように、バイクの二人乗りをする際には、普段の走行よりも注意するようにしましょう。
バイクで二人乗りする際には、乗車時や降車時だけでなく、走行中も頻繁にコミュニケーションを取ることが重要になるので、インカムを装着してコミュニケーションを入念に取るようにしましょう。
実際に、走行中のバイクでは、風の音やエンジン音などによって声が届きにくく、直接会話をするのはほぼ不可能だと思ったほうが良いでしょう。
インカムを装着することによって、運転中でも簡単に意思疎通ができ、休憩のタイミングや右左折の合図、ブレーキのタイミングなどをスムーズに伝えることができます。
バイクに二人乗りする際には、同乗者はできるだけ体勢を保つことが大切です。
バイクの運転手は、体重移動によってバイクを操作し、安定性を保っています。
走行中に同乗者が急に動いてしまうと、バイクのコントロールが乱れてしまい、転倒や事故のリスクを高めることになりますので、特に注意が必要です。
具体的には、バイクの後ろに乗る際には、同乗者はニーグリップを意識して足をしっかりと固定し、上半身も安定させることを意識してもらいましょう。
また、両手で運転手の腰にしっかりとつかまったり、バイクに備え付けられているグラブバーやタンデムベルトを握ることによって、体勢を安定させ、安全に乗車することにもつながります。
バイクで二人乗りする上での注意点については、以下があります。
それぞれの注意点について紹介していきます。
バイクで二人乗りをする際には、バイクの排気量やサイズによって、走行時の挙動が異なることを理解しておくことが重要です。
一般的に、排気量やサイズが大きなバイクは、運転者と同乗者にとって負担が少なくなります。
小型のバイクで二人乗りをする場合については、普段よりもアクセルを大きく開ける必要があったり、頻繁にシフトチェンジを行ったりすることが求められます。
また、重い大型車に比べてサスペンションが柔らかくできているため、加速、減速時に前後の揺れが大きくなり、運転者や同乗者に負担がかかりやすくなってしまいます。
このように、バイクの二人乗りで安定感を求めるのであれば、排気量が400cc以上のバイクを選ぶことをおすすめします。
バイクの二人乗りが禁止されている区間があるので、あらかじめ注意が必要です。
例えば、首都高速道路の一部では、バイクの二人乗りが禁止されている区間があるのも事実です。
バイクでの二人乗り禁止の区間には、始まる前に予告表示がされていたり、禁止区域の入り口では、明確な禁止・規制開始の標識が表示されているので、ツーリングルートに禁止されている区間がないかどうか、確認をしておきましょう。
悪天候時のバイク走行では、雨や雪などで視界が悪化して路面が滑りやすくなったり、強風によって運転のコントロールが不安定になりがちなので、悪天候時には二人乗りを避けるようにしましょう。
移動中に天候が悪化する事もあります。天候が悪化したり、風が強くなってきた時は、休憩を頻繁に取るか、無理に走行せずに回復するまで、サービスエリアや道の駅などで待機することをおすすめします。
バイクの二人乗りをする際には、予期せぬ事態に備えて加入しているバイク保険を事前に確認しておきましょう。
一般的に、バイク保険では、同乗者が第三者である場合、対人賠償保険が適用されます。
しかし、同乗者が家族や身内の場合は、基本的に自賠責保険が適用されるだけで、対人賠償保険の適用外となるケースが多いのも事実です。
そのため、万が一の事故の際に十分な補償を受けるためには、人身傷害保険や搭乗者傷害保険への加入が重要です。
今回は、バイクの二人乗りをする際のポイントやバイクで二人乗りする上での注意点を紹介しました。
一般道路においてバイクの二人乗りをするには、運転免許を取得してから1年以上が経過していることが条件なので、免許取得後のバイク初心者だと、すぐに二人乗りをすることはできません。
また、バイクで二人乗りする際の注意点については、以下があります。
今回の記事を参考にして、バイクの二人乗りについて理解し、ツーリングを楽しみましょう。
オートバイ用品専門店の2りんかんでは、ハンドルの調整や交換はもちろん、足回りからブレーキのメンテナンス、オイル交換まで幅広く対応をしています。
ぜひご気軽に来店ください。