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エンジン周りの洗車ガイド|バイク初心者でも失敗しない7つの手順

バイクのエンジン周りは汚れやすく、気づけば油や汚れがこびりついてしまいます。とはいえ、洗車しようにも「どこに水をかけていいかわからない」「高圧洗浄機で壊れない?」など、初心者にとっては不安も多いことでしょう。

この記事では、洗車のメリットや水をかけて良い場所と悪い場所、正しい手順、洗車後のメンテナンスなど、初心者の方が疑問に思う内容を全て網羅しています。

ぜひこの記事を参考に、愛車をピカピカにしてあげてください。

初心者が押さえておきたいバイク洗車の基本

バイクのエンジン周りの洗車は、適切な知識があれば誰でも安全に行えます。ここでは4つの基本的なポイントについて解説します。

エンジン周りが特に汚れる理由

バイクのエンジン周りは、常に外気にさらされ、地面に近いことから特に汚れが溜まりやすいです。普通に走行しているだけで、砂や泥、舗装路面のタールなどが付着します。エンジン自体の熱によって、空気中の埃や汚れが焼き付いてしまうこともあり、これが蓄積されると頑固な汚れとなります。また、エンジンオイルや燃料が漏れたり、微細な漏れがエアインテークやキャブレター周辺で発生したりすることでも、さらに汚れが蓄積しやすくなります。

こうした汚れを放置すると、冷却性能の低下や錆の発生につながり、エンジンの寿命にも悪影響を与えます。

水をかけるべき部分と避けるべき部分

バイクの洗車では、水をかけて良い部分と悪い部分があります。基本的には、車体の上面や側面は水をかけても問題ありません。しかし、電装部品やマフラーの排気口など、水に弱い部分は避けるべきです。具体的には、以下の部分に注意してください。

水に弱い箇所は耐水テープなどで保護するか、水を使わない洗車方法を選びましょう。

高圧洗浄機は使える?

高圧洗浄機のバイク洗車への使用については、慎重に判断する必要があります。とはいえ、正しい使い方を守れば補助的な使用は可能です。注意が必要な理由は、以下の3つです。

ただし、完全に使ってはいけないというわけではありません。使用する場合は、以下の点に注意しましょう。

バイク専用の洗車場には水圧が弱めの洗浄機が設置してあるため、その場合は注意して使えば問題ないでしょう。

洗車のタイミングと天候

バイクの洗車は、汚れに気づいたらすぐに行うのが理想です。しかし、天候や気温によっては、洗車を見送ったほうが良い場合もあるでしょう。

強風の日は、洗車中に砂やホコリが再び付着しやすく、せっかく洗ったバイクが再び汚れてしまう可能性があります。また、強い日差しの下では水滴がすぐに蒸発し、水跡が残りやすくなります。極端に寒い時期の洗車も、水が凍ってしまう可能性があるため避けるべきでしょう。

洗車には、風が少なく、日差しが強くない曇りの日が最適です。晴れた日の朝か夕方も良いでしょう。直射日光が強い真昼は避けてください。雨上がりの洗車も効果的です。雨で表面の汚れが柔らかくなっているため、落としやすくなっています。

洗車頻度は、使用頻度や環境によって異なりますが、一般的には2週間から1ヶ月に1回程度が目安です。ただし、泥道や塩害の多い地域を走行した後は、できるだけ早めに洗車することをおすすめします。

エンジン洗車の便利アイテム5選

エンジン洗車をより効率的に、そして安全に行うための便利アイテムを5つ紹介します。これらのアイテムを活用することで、洗車の手間を省き、より美しい仕上がりを実現できます。

エンジン周りに適したクリーナー選び

基本的に、バイクの洗車には中性洗剤を使用します。中性洗剤はバイクの塗装や部品に優しく、汚れを効果的に落とすことができます。台所用洗剤も代用可能ですが、バイク専用の洗剤は泡立ちが良く、洗浄後の泡切れもスムーズです。

油汚れや虫の汚れには、弱アルカリ性の洗剤を選ぶと良いでしょう。油分を分解しやすく、頑固な汚れを落とす力が強いのが特徴です。バイクのエンジン周りや足回りには、こうした汚れが多く付着するため、洗浄力の高い弱アルカリ性洗剤を使用することで、洗車の効率が大幅に向上します。特に、ツーリング後のバイクに有効です。

エンジン周りの頑固な汚れには、専用のクリーナーを使うのがおすすめです。フォーミングタイプの洗浄剤は汚れを浮かせる力が強く、洗浄後は水で流すだけで簡単に汚れを除去できます。

以下に、おすすめの洗剤をいくつか紹介します。

おすすめの洗車ブラシの使い分け方

エンジンフィンやクランクケースなど、細かい隙間の多い部分にはブラシが便利です。ブラシを選ぶ際には、洗浄する部位に応じて適切な硬さと形状を考慮してください。

基本的には、ホームセンターなどで一般的に販売されている豚毛の竹ブラシで十分です。筆型のストレートタイプもあると良いでしょう。奥まってアクセスしづらい部分の洗浄には、デイトナなどから発売されているフレキシブルエンジンブラシがおすすめです。長いブラシ部分を自由に折り曲げて使うことができるため、エンジン周りの殆どの部分をしっかりと洗浄できます。

下回りのしつこい汚れをざっと落としたい場合は、大きめのナイロンブラシを使いましょう。ただし、硬いブラシで傷つけてしまうため、タンクやカウルには絶対に使用しないでください。

簡単かつ確実に水を防ぐマフラープラグ

マフラープラグは、マフラーエンドに差し込むことで水やほこりの侵入を防ぐアイテムです。水がマフラー内部に侵入すると腐食を引き起こし、エンジン性能に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、高圧洗浄機を使用する場合は確実に水を防がなければなりません。洗車後のバイクを保管する際にも、マフラープラグは便利です。保管時に異物がマフラー内部に侵入することを防ぎ、マフラーの劣化を押さえます。

購入の際には、マフラーの口径に合ったサイズを選びましょう。多くの製品はテーパー形状のため、幅広い口径に対応していますが、できるだけジャストサイズを選ぶ方が安心です。500円から1,000円程度と比較的安価なので、一つ持っておいても損はないでしょう。

乾燥効率を格段にアップさせるブロワー

洗車後の水滴を素早く除去するには、ブロワーがあると便利です。

手で拭ききれない部分の水分を一気に除去できるため、乾燥効率が格段に向上するでしょう。特に、エンジンの隙間や凹凸部分に残りがちな水滴を飛ばすのに最適です。グリルの隙間やサイドミラーの内側、ドアバイザーの内側など、拭き取りにくい箇所を重点的に乾燥させましょう。完全に乾燥させることで、錆の発生を防ぎ、バイクを長持ちさせるためにも効果的です。

ただし、ブロワーを使う際には必ずほこりやゴミが少ない環境で行ってください。ブロワーの風でゴミを巻き上げ、新たな汚れを付着させてしまっては本末転倒です。

マキタやリョービなどから発売されている、充電式のバッテリータイプが取り回しやすくおすすめです。

チェーンクリーナーとチェーンルブの役割

バイクの洗車において、エンジン洗浄と同じくらい重要なのがチェーンのメンテナンスです。チェーンクリーナーを使ってしっかりと汚れを落とした後、チェーンルブ(潤滑剤)を塗布することで、チェーンの滑りをよくし、耐久性を高めることができます。

チェーンクリーナーは、頑固な汚れや錆を取り除くのに役立ち、チェーンルブは、潤滑効果と防錆効果をもたらします。洗車後にチェーンケアを行うことで、駆動系の保護ができ、快適な走行が持続します。

エンジン周りを重点的に洗う洗車手順

バイクのエンジン周りを効果的に洗車するには、正しい手順と注意点を押さえることが重要です。ここでは、初心者でも安全に行えるエンジン洗車の7つのステップを詳しく解説します。

ステップ1:エンジンを十分に冷ます

エンジンが熱い状態で水をかけると、急激な温度変化によってエンジン部品にダメージを与える可能性があります。具体的には、金属の収縮によるひび割れや、ガスケットの劣化などが考えられます。

エンジンを冷ますには、通常30分から1時間程度は待たなければならないでしょう。この時間は、エンジンの大きさや外気温によって変わってきます。手で触れても熱くない程度まで冷えていることを確認しましょう。

待ち時間を有効活用するために、この間に洗車の準備を進めることをおすすめします。必要な道具を揃えたり、洗車場所の確保をしたりすることで、効率的に作業を進められます。

ステップ2:耐水テープで電装部分をしっかり保護

バイクのエンジン周りには、バッテリーや電装部品が多く配置されており、これらの部品は水に弱いためしっかりと保護する必要があります。洗車前に耐水テープを使って、露出している配線や接続部分をしっかり覆い、浸水を防ぎましょう。

特にバッテリー周りや配線接続部には、念入りにテープを貼ることで、洗車中のトラブルを未然に防ぐことができます。テーピングを施すことで、水の侵入による故障や不具合を防げるため、安心して洗車を行うことができます。

ステップ3:上から下へ優しく水をかける

水をかける際は、バイクの上から下へ向けて優しく流すようにすることで、汚れを効率的に流し落とせます。これにより、水が電装部品にかかるのを最小限に抑えられるため、安全性が向上します。

また、ホースの水圧を強くしすぎないことがポイントです。高圧で水をかけると、細かな隙間に水が入り込み、内部部品の腐食や電装系のトラブルの原因となるため、必ず低圧で丁寧に流しましょう。

ステップ4:中性洗剤を使用し、泡立ててから洗う

エンジン周りの洗浄には、強すぎない中性洗剤が最適です。中性洗剤はエンジンパーツにダメージを与えず、油汚れや泥汚れを優しく取り除けるため、初心者にも扱いやすい洗剤です。バケツに水を入れ、中性洗剤を少量加えて泡立てた後、スポンジを浸してから洗浄を開始します。

泡立てることで、汚れを浮かせる作用が強まるため、頑固な汚れも落ちやすくなります。泡が消える前に手早く洗浄することで、ムラなく汚れを取り除くことが可能です。

ステップ5:柔らかいスポンジやブラシでエンジン周りを丁寧に洗浄

エンジン周りはデリケートなため、柔らかいスポンジや専用のブラシを使って優しく洗います。スポンジは広い面の汚れに適しており、ブラシは細かな隙間やフィンのような凹凸部分に入り込んだ汚れを落とすのに便利です。

汚れが落ちにくい箇所には、少量のクリーナーを使うと効果的ですが、ゴシゴシこするのではなく、軽くなでるように洗うことで、パーツを傷つけずに済みます。初心者でも安心して使えるスポンジやブラシを活用し、優しく丁寧に洗いましょう。

ステップ6:洗剤をしっかりすすぎ、汚れを落とす

洗浄後は、エンジン周りに残った洗剤をしっかりとすすぎ落とすことが重要です。洗剤が残ったままになると、エンジンの表面にシミができる原因になり、外観を損なうことになります。また、すすぎの際も上から下へ水を流すことで、余分な水分が電装部分にかかりにくくなります。

すすぎも高圧で行わず、優しく水を流すようにして行いましょう。最終的に洗剤が残っていないことを確認して、次の乾燥ステップに進みます。

ステップ7:拭き上げと乾燥

洗車後の仕上げとして、マイクロファイバークロスなどでエンジン周りをしっかりと拭き上げ、乾燥させます。水分が残っていると錆の原因になるため、拭き取りをしっかり行うことが大切です。クロスで拭き取れない部分は、ブロワーを使って水分を飛ばすと効果的です。

乾燥が不十分なまま放置すると、エンジン内部に湿気が残り、腐食やトラブルの原因になるため、特に細部に至るまで確実に乾燥させるように心がけましょう。

マンション駐車場でもできる水なし洗車の方法

バイクの洗車は、水を使える環境があれば理想的ですが、マンションなどの限られたスペースでは水を使った洗車が難しい場合もあるでしょう。このような環境では、水なし洗車が有効です。

水なし洗車のメリット・デメリット

水なし洗車には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

水なし洗車は、通常の水洗いに比べて汚れの除去力は劣りますが、定期的に行うことで、バイクを清潔に保つことができます。特に、軽い汚れや日常的なメンテナンスには適しています。

水なし洗車に必要なクリーナーとケミカル剤の選び方

水なし洗車を行うには、専用のクリーナーとケミカル剤が必要です。水なし洗車専用のクリーナーは、少量で広範囲をカバーできるスプレータイプが多く、エンジン周りやボディの油汚れを浮かせる成分が含まれています。代表的な製品は、以下のようなものがあります。

厳密に言えばゼロウォーターはクリーナーではなくコーティング剤ですが、軽い汚れなら落とすことができます。

ケミカル剤を選ぶ際は、エンジンや電装部品に対応したものを選び、強すぎない成分であることを確認することが大切です。また、作業後に拭き取りやすく、仕上がりにツヤを与える製品を選ぶと、洗車効果がさらに高まります。水なし洗車は専用のクリーナーとケミカル剤を使うことで、安全かつ効果的に行えます。

水なし洗車の具体的な手順

水なし洗車を行う際の注意点として、砂や埃が残った状態で拭くことは厳禁です。砂埃や泥が残っていると、拭き取ることで傷がつく恐れがあります。まずは乾いた布で表面の汚れを軽くはたいてから拭き始めると良いでしょう。柔らかいマイクロファイバークロスがおすすめです。

詳細な手順は、以下のとおりです。

洗車後のエンジンメンテナンス

洗車が完了した後は、エンジン周りをしっかりとメンテナンスすることで、錆や劣化を防ぎ、バイクの寿命を延ばすことができます。ここでは、洗車後に行うべき重要なメンテナンス作業について解説します。

洗車後に必要なチェーンオイルの塗布方法

バイクの洗車後は、チェーンのメンテナンスも欠かせません。水分が残ったままの状態では錆の原因になるため、しっかりと乾燥させた後にチェーンオイルを塗布することが大切です。チェーンオイルは摩擦を減らし、チェーンの寿命を延ばす効果があるため、定期的に塗ることが推奨されます。

まず、チェーンの表面全体に均等にオイルを吹き付け、ウエスなどで軽く拭き取ってなじませます。これにより、余分なオイルが取れ、チェーンが滑らかに動くようになります。洗車後は必ずチェーンオイルを塗布し、チェーンのコンディションを維持しましょう。

錆防止や耐久性向上に効果的な潤滑剤の使い方

エンジン周りを保護するため、洗車後には潤滑剤の使用が有効です。潤滑剤は、金属部分の摩耗を防ぐだけでなく、錆の発生も抑え、エンジンの寿命を延ばす役割を果たします。特にエンジンの外部やチェーン、ボルト部分に薄くスプレーすることで、錆が発生しにくくなります。

洗車後の走行テスト

洗車とメンテナンス作業が完了したら、短時間の走行テストを行うことをおすすめします。これにより、洗車作業による不具合がないか確認できます。

よくある質問|初心者のバイクエンジン洗車の疑問を解決

バイクのエンジン洗車に関するよくある質問をまとめました。安全で効率的な洗車のために、ぜひ参考にしてください。

洗車場でのバイク洗車は可能?

多くの洗車場ではバイクの洗車も可能ですが、専用の設備が整っていない場合もあります。特にバイクは四輪車とは違い、むき出しの部分が多いため、水のかけ方や高圧洗浄機の使用には注意が必要です。洗車場を利用する際は、必ず事前に施設に確認し、可能な限り低圧の水流を使用してください。

季節や走行距離による洗車頻度の目安

バイクの洗車頻度は、季節や走行距離に応じて異なります。基本的には1〜2ヶ月に1回のペースで行うと良いでしょう。雨の日に頻繁に乗る場合や、冬季の融雪剤が撒かれた道を走った際には、錆びの防止のため、洗車頻度を増やすことをおすすめします。

洗車後に特に注意が必要なパーツとは?

洗車後には、ブレーキパッドやディスクローターの水分をしっかりと拭き取りましょう。水分が残っていると、ブレーキの効きが悪くなる可能性があります。

まとめ|洗車で愛車を10年長持ちさせよう

バイクのエンジン洗車は、愛車を長く大切に乗り続けるために欠かせ

ないメンテナンスです。正しい手順と適切なアイテムを使えば、初心者でも簡単に行うことができます。適切なケアと愛情を持って接することで、10年、20年と長く共に走り続けることができるはずです。


オートバイ用品専門店の2りんかんの一部店舗では「セルフ洗車」のサービスメニューがあります。
利用料金:30分550円から

WEBからの予約が可能なので、ぜひお近くの2りんかんを確認してみてください。
https://2rinkan.jp/shop/service/self_wash/

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