ぶかぶかなバイクのヘルメットは危険!サイズ調整の方法と自分に合ったヘルメットの選び方
バイクに乗るうえで欠かせないヘルメットですが、見た目やヘルメットの種類だけで選んではいませんか?
実は、ヘルメットのサイズも重要な要素で、サイズが合っていないヘルメットを被っていると、疲労や頭痛の原因になったり、転倒した際の安全性が損なわれたりするのです。
本記事では、バイクのヘルメットのサイズについて詳しく解説します。
ヘルメットがぶかぶかだったときに行うと良い内装調整についても紹介しますので、ぜひこの記事を参考に、自分に合ったサイズのヘルメットを選びましょう。
バイク乗車時にヘルメットを装着すると、主に以下の効果が期待できます。
バイクの交通死亡事故の大きな原因は頭部の損傷であり、万が一事故が起きた際も頭部への衝撃を軽減できるため、ヘルメットはライダーの命を守るために必要不可欠なアイテムといえます。
他にも、走行中に砂埃や石などが顔に飛んでくる危険から顔を守る役割を果たすため、快適なライディングにはヘルメットは欠かせません。
バイク走行中のヘルメット着用は、道路交通法第71条で定められている義務であり、50cc以下の原付バイクやスクーターであっても、ヘルメットを着用しなければなりません。
ヘルメットを装着せずに公道を走行した場合、着用義務違反として違反点数1点が科せられ、反則金は発生しませんが、違反点数が蓄積すると免許の停止や取消の恐れがあります。
ヘルメットを装着しないでバイク走行すると転倒や衝突した際に頭部を大きく損傷する危険性があるため、たとえ短距離の移動であっても必ずヘルメットを装着するようにしましょう。
バイクのヘルメットは、正しい装着方法で安全性を高められます。
特にあご紐はヘルメットの性能を最大限に発揮するために重要で、ヘルメットのあご紐をしめずにバイクに乗ると、事故に遭った際にヘルメットが脱げてしまい、ライダーを危険に晒す危険性があるのです。
そのため、あご紐をしっかりしめるのはもちろん、あご紐が切れていたり、あご紐を固定するパーツが破損していたりする場合は、ヘルメットを交換する、もしくはあご紐をつけ替えるなどしてから着用するようにしてください。
バイクのヘルメットを装着した際に以下のような違和感を感じたことはないでしょうか。
このような場合、ヘルメットのサイズが合っていない可能性が高いです。
サイズの合わないヘルメットを装着して走行すると、頭痛や不快感、疲労感の原因となるほか、転倒時や衝突時にヘルメットが脱げて衝撃から頭を守ることができなくなります。
ここでは、バイク用ヘルメットを選ぶ際の注意点やサイズ表記について説明していきます。
ヘルメットを選ぶ際は、頭部の外周サイズをしっかり計測することが重要です。
外周サイズは基本的に、おでこと側頭部、後頭部の一番高い部分を直線で結び、メジャーで一周するようにして測ります。
メジャーがない場合は、紐を使って長さを調べた後、その紐の長さを測ると外周サイズを把握できます。
この数値をもとに各メーカーのサイズ表に照らし合わせ、自分のサイズに合ったヘルメットを見つけてください。
「自分のヘルメットのサイズが分からない」「頭に合うのか不安」という方は、バイクショップにてヘルメットを試着してから購入するのがおすすめです。
いくら頭部の外周サイズをしっかり測ったとしても、ヘルメットは帽子と違って外周サイズだけでは正確なサイズは特定できませんし、同一メーカーのものでもモデルによってフィット感が異なります。
そのため、安全性を第一に考え自分に合ったヘルメットを探すのであれば、実際に店頭で試着をしてフィット感を確かめた方が良いでしょう。
バイク用ヘルメットの主要国内メーカーのサイズ目安を紹介します。
ただし、ヘルメットのサイズは同じメーカーであっても帽体によって形状が異なるため、安全性のためにもヘルメットの試着を行ったうえで購入するのがおすすめです。
日本で生まれ、世界中のライダーに愛されているヘルメットメーカーのSHOEI。
頭の一番大きな部分でハチ周りを測り、その数値を基にサイズ表から大まかなサイズを選びます。
同じSHOEIヘルメットでもモデルによってサイズが異なるので、あくまでも参考にしてください。
SHOEIヘルメットのサイズ表記の目安は以下の通りです。
メーカー別サイズ表記(cm) | XS | S | M | L | XL | XXL |
SHOEIヘルメットのサイズ | 53 | 55 | 57 | 59 | 61 | 63 |
日本で初めてオートバイ用のヘルメットを作ったAraiのヘルメットは丸みを帯びた帽体と滑らかなデザインが特徴です。
Araiのヘルメットサイズ表記は頭囲になります。
サイズ表記の目安は以下の通りです。
メーカー別サイズ表記(cm) | 子供用 | XS | S | M | L | XL | XXL | XXL(特大) |
Araiヘルメットのサイズ | 51〜53 | 53~54 | 55~56 | 57~58 | 59~60 | 61~62 | 63〜64 | 65 |
OGK Kabuto(オージーケー カブト)は、ヘ「安全」と「安心」を提供する日本のヘルメットメーカーで、独創性の高いデザインが特徴となっています。
OGK Kabutoのヘルメットのサイズ表記は以下の通りです。
メーカー別サイズ表記(cm) | XS | S | M | L | XL | XXL |
OGKヘルメットのサイズ | 53~54 | 55~56 | 57~58 | 59~60 | 61~62 | 63~64 |
ヘルメットのサイズがきつい、ぶかぶか、という場合は内装の交換でサイズ調整が可能な場合があります。
ヘルメットの内装は一般的に、標準的な頭部の形状をもとに作られているため、人によっては内装を調整した方がさらにフィット感を高められる可能性が高いです。
内装が脱着できるヘルメットであれば調整できるので、サイズが合わないときは内装調整してみましょう。
ヘルメットの内装は、ハチ周りと頬の部分のパットを微調整して自身に合ったサイズ感に変更することが可能です。
内装調整は簡単なものであれば自身で行えますが、よりフィット感を追求するのであれば内装調整を行ってもらえるショップを探す必要があります。
詳しく説明していきますので、交換したい場合は標準で装備されている内装を確認のうえ、調整を行いましょう。
ハチ周りはシステム内装(センターパット)を交換することで、自分のサイズに合ったヘルメットに調整可能です。
センターパットの厚みを厚くしたり薄くしたりするだけで、装着感が変わってきます。
ヘルメットが合わないからといって1サイズ大きくしたり小さくしたりしてもフィットするとは限らないため、その場合は内装のパットを微調整してみるのがおすすめです。
ヘルメットの頬の部分はシステムパット(チークパット)の厚みを調整することでフィット感を高められます。
標準で頬が緩く感じる場合はシステムパットを厚く調整し、頬がきつい場合はシステムパットを薄く調整します。
ただし、極端に厚みを変えてしまうと被り心地を損ねる恐れがあるため注意してください。
ヘルメットを装着してみたものの、前後が緩い、被りが深いなどといった場合は購入時に頭部の内装調整ができるフィッティングサービスを利用するのがおすすめです。
専門のスタッフが頭部のサイズを測り、ヘルメット選びのアドバイスや内装調整など、ライダー1人ひとりに最適なヘルメット選びができるサービスを提供しています。
ヘルメットメーカー認定店舗限定のサービスとなるため、最寄りのバイクショップでサービスを提供しているか確認してみましょう。
【国内メーカーのフィッティングサービス】
バイクのヘルメット選びで大切なのは、サイズ感だけではありません。
ここでは、バイクの用ヘルメットの選び方のポイントをご紹介します。
ヘルメットはメーカーによっても形状や機能性が異なるため、自分に合ったメーカーを探すことも大切です。
主要ヘルメットメーカーの特徴をご紹介します。
SHOEI | 日本で生まれた世界中のライダーに愛されているグローバルブランド。
細部まで作りこまれた高品質なヘルメットが特徴。 |
Arai | F1をはじめ世界中のトップレーサーやライダーに愛用されている日本生まれのメーカー。
丸みを帯びた帽帯が特徴。 |
OGK Kabuto | 日本人に合ったヘルメットを提供する日本のメーカー。
リーズナブルながらも高性能で、初心者用ヘルメットとしても人気が高い。 |
AGV | イタリアで誕生したヘルメットメーカー。
ライダーへの負担を軽減する構造が特徴。 |
BELL | 米国で誕生し、世界一厳しいとされる「スネル規格」を初めてクリアしたレーシングヘルメットを手がけたメーカー。 |
バイク用ヘルメットを選ぶ際は、走行時に視界を十分に確保できるかチェックすることも重要です。
特に初心者にとっては見えない部分があることは不安要素であるため、視界が広く確保できるヘルメットは運転に不安を感じにくいというメリットがあります。
フルフェイスタイプは最も安全性が高いヘルメットですが、他のタイプより視界が悪い傾向にあるため、視界が良くないと感じた場合はジェットタイプのヘルメットを試してみるのも良いでしょう。
ヘルメットは頭部に熱がこもりやすいので、快適にバイク走行するためには通気性のチェックを行いましょう。
ベンチレーション機能付きのヘルメットであれば、通気孔から風を取り入れてヘルメット内部の熱を排出し、頭部の群れを軽減してくれます。
バイク用ヘルメットが安全規格に対応しているかチェックすることも大切です。
安全規格には以下のものがあります。
公道で使用するのであれば、必要な基準を満たし、最低限の安全性が確保されているPSCマークやSGマークを、それ以上を求める場合はJISマークがついているヘルメットを選びましょう。
それぞれの特徴は以下の通りです。
PSCマーク | 日本の消費生活用製品安全法によってつけられるマーク。
国が定めた安全基準に適合したヘルメットに表示される。 |
SGマーク | 一般財団法人製品安全協会が制定したマーク。
高い安全基準と製品認証が規定されている。 |
JISマーク | 日本工業規格が産業標準化法に基づいて制定されたマーク。
厳しいテストをクリアしたものだけが認定を受けることができる。 |
SNELL規格 | 米国の非営利団体「スネル財団」による規格。
ヘルメットに厳しい安全基準を規定している。 海外製ヘルメットを選ぶ際の基準となる。 |
MFJ規格 | 財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会が定めた規格。
MFJ公認レースに出場する際はこのマークが付いていなければならない。 |
バイクのヘルメットは着用義務があり、あらゆる危険からライダーの命を守るために必要不可欠な存在です。
ヘルメットの機能性や安全性を確保するためには、自身に合ったサイズのものを選ぶ必要があるため、きちんと計測し、店頭でフィット感を確かめたうえで購入するようにしましょう。
また、ヘルメットのメーカーやモデルによっても形状や機能などが異なるため、ぜひこの記事を参考に最適なヘルメットを選んでツーリングを楽しんでいただけたら幸いです。
もし選定が不安な方やプロのアドバイスを聞きたい方は、2りんかん「ヘルメットテクニカルサービス」を利用してみてください。
選び方だけでなく、細かいフィット感の調整やメガネ加工など、本人にあったヘルメットに仕上げてくれますよ!