バイクETCセットアップ完全ガイド|持ち込みで費用節約&賢く選ぶ方法
ETCは高速道路の料金所をノンストップで通過できる便利なシステムですが、バイクに取り付けるとなると疑問も多いのではないでしょうか。
バイク用ETCのセットアップは自分でできないため、必ずバイクショップまたは、ETC取り扱いの用品店に依頼する必要があります。用意するものや費用など、分からないことが多くて難しく感じてしまいますよね。
この記事では、バイクのETCセットアップについて、初心者の方にも分かりやすく解説します。正しい知識を得れば、安心して手続きを進められるでしょう。
ETCを賢く利用して快適なバイクライフを送るために、ぜひ最後までお読みください。
ETCセットアップとは、ETC車載器をバイクに取り付け、車両情報とETC車載器を紐付ける作業のこと。正しくセットアップされたETC車載器でないと、ETCゲートを通過できません。
ここでは、ETCのメリットやセットアップの必要性について詳しく解説します。
バイクにETCを取り付ける最大のメリットは、高速道路の料金所をスムーズに通過できること。グローブを外してお金や通行券を扱う手間が省けるため、ライダーにとって重要なポイントです。特に雨天時や寒冷地では、より恩恵が大きく感じられるでしょう。
ETCゲートは一般レーンよりもスムーズに流れていることが多いため、渋滞に巻き込まれる可能性を減らし、時間短縮にも繋がります。
また、高速道路料金の割引サービスを受けられるのも大きなメリット。深夜割引や休日割引などが適用され、高速道路の利用コストを抑えることができます。長距離ツーリングを頻繁に行うライダーにとっては、大きな節約につながるでしょう。
近年ではETC専用のスマートインターチェンジが増えているため、高速道路を利用するライダーにとってはさらに重要性が増しています。首都高速道路では2022年4月から多くの料金所がETC専用となり、2030年度頃にはすべての料金所がETC専用になるとのこと。ETCがないと「高速道路に乗ろうと思ったのに、ゲートを通過できない」ということになりかねません。
ETC車載器は、単に取り付けるだけでは使用できません。車両情報とETC車載器を一対一で紐付ける「セットアップ」という作業が必要になります。セットアップすることで、高速道路利用時に正しく車両を特定し、適切な通行料金を算定できるようになります。
セットアップは、国土交通省から認定を受けた専門店でのみ行うことができます。これは、ETCシステムのセキュリティを維持し、不正利用を防ぐため。専用の機器を使用して、情報の暗号化や高度なセキュリティ処理が行われます。
具体的な処理としては、以下のようなものがあります。
作業には専用の機器とシステムが必要で、技術や信頼性について審査をパスした認定店でしか実施できません。個人でセットアップを行うことは法律で禁止されており、必ず認定されたセットアップ店に依頼する必要があるのです。
バイクにETCを導入するには、いくつかの準備と手順が必要です。事前にしっかりと確認しておきましょう。
ETCセットアップには、以下の書類と機器が必要です。
書類や機器は、必ず事前に準備 しておきましょう。特に車検証は原本が必要となるため、忘れずに持参してください。通常は運転免許証を本人確認のために使用しますが、パスポートや住民基本台帳カードなど、顔写真付きの公的な身分証明書であれば代用可能です。
ETC車載器は、現在では、アンテナ分離型のみの販売となっています。以前は、アンテナ一体型もありましたが、現在では廃盤となっています。
アンテナ分離型の中にも種類があります。
最近では、ETC2.0に対応した車載器も増えてきています。ETC2.0は従来のETCに比べて、より多くの情報サービスを受けられるのが特徴です。
ETC車載器を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。
ETCセットアップの手続きは、以下の流れで行います。
まず、セットアップを行う認定店を選び、予約を取りましょう。予約を取る際には、持ち込む機器の適合性や費用について確認しておくことが大切です。バイクの車種によっては取り付け位置や方法に制限があるため、予約時に確認するのがおすすめです。また、四輪用の車載器は、二輪車への取り付けセットアップできません。車載器は、取付店に在庫が有るので、当日選ぶことも可能です。
セットアップは、車体に取り付けてから行います。車両に取り付けしていない車載器本体のみのセットアップは行えません。
当日までに、必要な書類や機器をすべて準備します。忘れると手続きが進められず、再度訪問しなければなりません。
当日お店に到着したら、受付で書類を提出し、セットアップを開始します。作業時間は店舗によって異なりますが、通常は30分から1時間程度。作業が完了したら、ETCが正常に動作するかを確認します。
ETCセットアップは、認定を受けたセットアップ店で行う必要があります。ここでは、信頼できる店舗を見つけるためのポイントを紹介します。
セットアップを依頼する店舗を選ぶ際には、以下の4点に注目してみてください。
バイクの種類によっては、専門性が必要な場合があります。特に外車や希少車種の場合は、その車種に精通した店舗を探すのがおすすめです。
ETCセットアップの費用は、店舗や車載器の種類によって異なりますが、一般的には2,500~3,500円程度が相場でしょう。この費用には、車両情報の登録作業や動作確認が含まれています。
セットアップ以外に取付工賃が必要になります。ネイキッドやアメリカンで約10,000円~13,000円、フルカウルやスクーターの場合、約15,000円~18,000円(カウル脱着工賃含む)がかかります。
車載器の取り付け位置や配線方法によっては、追加費用が発生する可能性もあります。心配な場合は事前に見積もりを取っておくと良いでしょう。
ETCセットアップは、正しく行われないと、ETCゲートを通過できないなどのトラブルが発生する可能性があります。
ETC車載器は、ほぼ全ての自動二輪(原付は含まず)に取り付けが可能です。しかし、取付スペースの都合によっては、希望のモデルが付けられない事もあります。購入前に、自分のバイクに適合する車載器であることを必ず確認しましょう。
ETC車載器のアンテナは、電波を受信しやすい場所に取り付けなければなりません。一般的にはハンドル周りやヘッドライト付近に取り付けられることが多いですが、バイクのタイプや使用状況によって最適な取り付け位置は異なります。現在では、アンテナ一体式車載器は、廃盤になっているため、本体をシート下や専用のポーチで車体に取り付け、アンテナをハンドル周りやアッパーカウルに取り付けるのが主流となっています。
注意点として、以下のような場所への取り付けは避けましょう。
バイクの車両変更や、ETC車載器の付け替えを行う際には再度セットアップが必要です。再セットアップが必要な理由とその手順、また費用について解説します。
ETC車載器の再セットアップが必要になる主なケースは以下のとおりです。
ETC車載器は、特定の車両情報と紐付けられています。そのため、車両情報が変更になった場合は、再セットアップが必要になります。
再セットアップの手順は、新規セットアップとほぼ同じです。必要書類とETCを移設した車両、またはETCが付いている中古車両と共に、セットアップ店に依頼します。
再セットアップの費用は、店舗によって異なりますが、約2,500円~3,500円程度が相場です。
ETC車載器を長く快適に使うためには、定期的な管理とメンテナンスが必要です。
ETC車載器は、精密機器です。設置場所の条件によっては埃や汚れが付着して、動作不良の原因となる可能性があります。ちょっとしたタイミングで、さっと拭き掃除をするだけでもトラブルのリスクを減らせるでしょう。
ETCカードの接点部分も、汚れや酸化によって接触不良を起こすことがあります。あまり長期間挿しっぱなしにせず、ときどき柔らかい布で拭きましょう。
簡単なことですが、バイクの場合は一度走り出してしまうと、単純な拭き掃除さえ困難になります。いざ高速道路のゲートを通過するときに「あれ?どうして開かないんだろう」とならないように、日ごろから気にかけておいてください。
ETCカードは常に車載器に挿入しておくのではなく、使用しない時は取り出して保管することをおすすめします。
また、ETCカードには有効期限があります。有効期限が切れると使用できなくなるため、定期的に確認しておきましょう。有効期限はカードに記載されています。期限が近づいたら、発行元に連絡して更新手続きを行ってください。
ETC車載器には、メーカー保証が付いている場合がほとんどです。保証期間内であれば、故障した場合でも無償で修理してもらえる場合が多いです。
保証内容は店舗ごとに異なるため、セットアップ時に必ず確認しておきましょう。特に、再セットアップや機器の交換が必要になった場合の費用負担について、事前に明確にしておくと安心です。
万が一ETC車載器が故障した場合は、取り付けを行ったセットアップ店に相談しましょう。
バイクのETCセットアップや使用に関して、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
中古のETC車載器は、使用できます。ただし、再セットアップが必要になります。
中古で購入したETC車載器は、前の所有者の車両情報が登録されています。自分のバイクで使用するためには、再セットアップを行い、自分の車両情報を登録しなければなりません。必ず車両に取り付けた状態で再セットアップを行ってください。
ETCセットアップにかかる時間は、店舗の混雑状況や作業内容によって異なりますが、一般的には30分~1時間程度です。店舗の混雑状況や車両の状況によっては、さらに時間がかかることもあるでしょう。事前に予約をしておくことで、待ち時間については短縮可能です。
セットアップ後にETC車載器が正常に動作しない場合は、まずセットアップ店に相談しましょう。保証期間内であれば、無償で修理してもらえる可能性があります。ただし、中古の車載器、中古車に付いていた車載器に関しては、セットアップ店の補償対象外となります。本体の保証期間を確認しメーカーに直接連絡してください。
また、ETCゲートを通過できないなどのトラブルが発生した場合は、高速道路を管理するNEXCO東日本やNEXCO中日本のカスタマーセンターに連絡しましょう。
バイクのETCセットアップは、決して難しいものではありません。必要な書類と機器を準備し、信頼できるセットアップ店に依頼すれば、スムーズに手続きを進めることができます。
ETCを導入することで、高速道路の利用がより快適になります。ぜひこの記事を参考にして、ETCセットアップを行い、快適なツーリングをお楽しみください。
なお、ETCのセットアップは2りんかんでも行っております。車載器の取り付けからセットアップまで行えるセットアップ登録店なのでご安心ください。最寄の2りんかん各店にて承ります。https://2rinkan.jp/pit/commitment/etc/